新薬が登場しまくりで絶好調な展開について【アトピー×新薬】

以下記事を起点に、躍進止まらないアトピーの治療薬について調べてみました。

いろいろな治療の選択肢が生まれるのは本当にありがたいことです。これも常日頃、研究や製品化など薬剤や医療に従事されているご尽力あってのことなのでとても感謝しています。

新薬一覧について

新薬は以下の7つです。

from AnswersNews様

【1.外用薬】1-a)コレクチム軟膏, 1-b)モイゼルト軟膏
【2.経口薬】2-a)オルミエント錠, 2-b)リンヴォック錠, 2-c)サイバインコ錠
【3.注射薬】3-a)デュピクセント皮下注, 3-b)ミチーガ皮下注

1999年に、アトピー性皮膚炎治療の “第2の外用薬” としてプロトピック軟膏が登場
2020年に、アトピー性皮膚炎治療の “第3の外用薬” としてコレクチム軟膏が登場
2021年に、アトピー性皮膚炎治療の “第4の外用薬” としてモイゼルト軟膏が登場

外用薬

【外用薬】1-a)コレクチム軟膏

免疫反応の過剰な活性化を抑制することでアトピー性皮膚炎を改善する、非ステロイド性の世界初の外用 JAK 阻害剤です。

特に顔の皮疹において、目の周りに皮疹がある方、プロトピックが痒みやひりひり感などのために使いずらい方、に適切ではないかと期待されています。

処方量に制限があること、また4週間以内に改善がなければ中止をしたほうがよいと考えられています。

【外用薬】1-b)モイゼルト軟膏

これまでの薬とは異なる作用機序を持ち、安全性に優れ、使用上の制約が少なく、長期間使用できる抗炎症外用剤とされています。アトピー性皮膚炎に対する外用PDE4阻害剤は国内初です。

ステロイド外用剤ほどの効果は期待されていませんが、プロトピック軟膏(第2外用薬)やコレクチム軟膏(第3外用薬)のようにステロイドで症状が良くなったあとの維持治療に使うのに適切な外用剤であることが期待されています。

経口薬

【経口薬】2-b)リンヴォック錠

新薬3種類ともJAK阻害薬ですが、そのうち投薬後の早期から効果が見られる薬剤です。

リンヴォックは導入前のスクリーニング項目に胸部X線検査があり、導入前に肺に異常がないかを確認する必要があります。

効果が高いだけに高価だそうです。参考値で、薬価28日分が以下です。

デュピクセント(導入月)17万5千円
リンヴォック 15mg投与:14万2千円
リンヴォック 30mg投与:20万5千円

注射薬

【注射薬】3-b)ミチーガ皮下注

4週に1回の皮下注射で済む。

ミチーガはかゆみを治療する薬剤、IgGという種類の抗体製剤です。注意点は、かゆみが改善した場合でも、投与中はアトピー性皮膚炎に対して塗り薬をはじめとした必要な治療を継続することが必要です。

TARCが治療経過とともに上昇することがあるようです。そのため、ミチーガの効果判定にTARCを使用できないようです。

こちらは参考ですが、価格帯は以下のようです。いずれも初月。
・3-a)デュピクセント皮下注:6万円弱
・3-b)ミチーガ皮下注:12万円弱

さいごに

新薬がここ数年でかなりの数登場してきました。治療の選択肢が増えることは嬉しい限りであるため、これからも新薬に期待です。

まだわからないことが多い新薬ですが、難点は以下と思いました。
・実績が少ないこと
・制約や効果をきちんと聞いて把握すること
・高価なこと

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