1日の始まりは、時計で言えば0時かもしれませんが、実際には「起きてから」本格的に始まるものです。眠気が残る朝、何も考えずに自動的に行動できる「モーニングルーティン」は、スムーズなスタートを切るために重要であることは自明です。このルーティンがうまくはまれば、心身をリセットし、ポジティブに一日をスタートできるでしょう。
しかし、皆さんが思いがけないデメリットも潜んでいるかもしれません。本記事では、モーニングルーティンのメリット・デメリットに焦点を当て、特に見過ごされがちなデメリットについて深掘りしていきます。
◉ モーニングルーティンの定義
改めてになりますが、モーニングルーティンとは、朝起きた後に毎日規則的に行う一連の行動や習慣のことです。主な目的は、1日の始まりに心身を整え、スムーズに活動をスタートさせるための準備をすることにあります。
また、モーニングルーティンを繰り返し行うことで、心身の健康、精神の安定、生産性の向上が期待されます。
◉ ポイント
モーニングルーティンを組むうえで考えたい大方針をまとめます。
シンプルさ
朝は頭が働かないものです。その際に考慮したいことは、とにかく考えることを減らしたいです。そのため、判断や考えることは極力省きたいです。まt,あルーティンが長すぎたり複雑すぎたりすると、逆にストレスになり、継続が難しくなるため、シンプルさは心がけたいです。
柔軟性
時間や体調に応じて調整できる柔軟性も重要です。無理に全てを毎日行うのではなく、その日の状態に合わせて調整します。
パーソナライズ
各人のライフスタイルや目標に合わせて、ルーティンの内容を調整することが大切です。例えば、運動が必要な人と、心を落ち着ける時間が必要な人では、最適なルーティンが異なります。
YouTubeなどでさまざまな職業や価値観の方がモーニングルーティン動画をあげているので、参考にしたいです。
得られる効果
- 目を覚ます効果: ルーティンを機械的にこなすことで、脳と体が目覚め、活動モードに切り替わる。これにより、一日の始まりがスムーズになる。
- 小さな成功体験: 朝の習慣的な行動(例:顔を洗う、ストレッチ、簡単なタスクをこなす)によって「達成感」を得られ、その日一日のモチベーション向上につながる。
- 規律ある生活リズム: モーニングルーティンを続けることで、規則正しい生活リズムが確立され、体内時計が整う。
失われる日常の機微
- 睡眠のサインの無視: 眠さを感じているにもかかわらず、無理にルーティンを行うことで、体が求めている休息や調整の時間を無視してしまう可能性がある。
- 自分の体調や気分の見落とし: モーニングルーティンが「脳死」で行われる場合、身体や心の微妙な変化(疲労感、ストレス、体調の不調など)を感じ取る機会が少なくなる。
- リフレクションの欠如: 朝の時間を機械的にこなすことで、静かに自分の内面に目を向けたり、その日の計画や目標について考える機会を失う。
メリット
- 一貫性と習慣化: モーニングルーティンを自動的に行うことで、安定した習慣を確立でき、余計な意思決定疲れを減らす。これは長期的な心身の健康や効率に役立つ。
- 脳のリソース節約: 自動的な行動を行うことで、朝に意思決定をする必要がなくなり、脳のエネルギーを温存できる。これにより、重要なタスクやクリエイティブな仕事に集中できるようになる。
- ポジティブなスタート: 一日の始まりに計画的な行動を取ることで、自己肯定感が高まり、その後の一日をより充実させる心理的な効果が得られる。
デメリット
本記事で一番気をつけたいことです。ルーティンは作業化することになりますが、その弊害をまとめます。
- 睡眠不足をカバーする危険性: モーニングルーティンで体を強制的に目覚めさせることで、睡眠不足が隠されてしまう場合がある。これにより、長期的には疲労の蓄積や健康問題につながる可能性がある。
- ルーティンの硬直化: 習慣が「脳死」状態で行われると、そのルーティンが硬直化し、変化に対して柔軟に対応する力が弱まる。例えば、疲労やストレスが蓄積している日でも、ルーティンを変更せずに無理をしてしまう可能性がある。
- 内省や創造性の欠如: モーニングルーティンがあまりに機械的になると、自分の気分や状態に合わせた柔軟な調整ができず、創造性やその日の目標設定などに使える静かな時間が失われる。