“健康長寿の人が毎日やっている歯にいいこと──歯医者が通う歯科医が教える!”の感想

健康長寿の人が毎日やっている歯にいいこと──歯医者が通う歯科医が教える!

◆虫歯・歯周病・口臭・噛み合わせが不安なあなたに。
◇一生病気にならないヒケツは、なんと「歯」が9割!
「お口の健康」こそが、全身の健康と人生の豊かさを左右するのです。
歯医者が通う超人気の歯科医院長が、外せないポイントをズバリ教えます!

項目内容
発売日2023年04月18日頃
著者/編集秋本 昌弘
出版社自由国民社
発行形態単行本

感想と評価

本書は、美容歯科や審美歯科の領域ではなく、日常の口内ケアが全身の健康に及ぼす影響に重きをおいて詳細に解説しています。歯や口腔の健康がどれほど重要かを科学的に明らかにしています。

著者は、患者一人ひとりに最適な治療を提供することに注力しており、一日に診る患者数をわずか4人に制限しています。もともとは売上至上の医院に従事していましたが、この抜本的方針転換と言える医院の開業により、個々の患者のニーズに応じた詳細な治療が可能となり、医療の質の向上に寄与しています。この本も、そんな背景を持った著者だからこそ書けた内容であり観点だと言えます.

特に注目すべきは、歯周病と生活習慣病との関連を掘り下げた1章です。歯周病が糖尿病や心疾患にどのように影響を及ぼす可能性があるかが科学的なデータと共に詳述されています。定期的な歯石除去が糖尿病の症状改善に寄与する可能性のある臨床データも紹介され、口内ケアの全身への影響が強調されています。

特に印象深いのは、咬合病*に関する3章です。日常生活で無意識に行っている行動が歯にどれほど影響を与えているかを学ぶことができ、多くの驚きと共に、日々の行動の見直しを促されます。咬合病は歯並びやかみ合わせの異常が原因で、放置すると食事の質の低下や全身の健康への悪影響を及ぼすことが説明されています。
*咬み合わせの不具合によって起こる様々な病的状態

また、咀嚼能力が健康に及ぼす影響も詳しく解説されています。咀嚼能力の低下が消化不良や栄養摂取の問題だけでなく、全体の健康寿命にも影響を与えることが強調されており、歯周病が生活習慣病とどう関連しているか、糖尿病との関連性についても詳述されています。

この一冊を通じて、単なる歯のケアを超えて、生活の質を高め、より健康な生活を送るための実用的な知識を得ることができます。日々の歯磨きが健康寿命を左右する重要な習慣であることを再認識し、すべての人にお勧めしたい本です。

特に第1-3章、そして第7章は必読です。これらの章が核心部分であり、読むことで生活の質を根本から見直すきっかけを得ることができるでしょう。これらの章を読んだ後、以前と同じ生活を続けることは難しいと感じられるはずです。

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