【ニュースのご紹介】アトピー×AI→感染症や疾患の早期発見

気になった論文をご紹介です。

『スマートフォンでアトピー性皮膚炎の経過観察が可能に 〜AI(AD-AI)を用いた次世代型医療への挑戦〜』by 東北大学大学院医学系研究科(2023年1月11日)

スマートフォンでアトピー性皮膚炎の経過観察が可能に… | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-

研究の概要

東北大学大学院がプレスリリースとして発表した研究です。

ポイントとしては、

 ①アトピー × ②AI(深層学習) → ③(合併が多い)感染症や疾患※の早期発見

の組み合わせと目的のようです。
※本研究の対象は、アトピー性皮膚炎に合併しやすい以下としている。
 ・単純ヘルペスウイルス感染症
 ・カポジ水痘様発疹症
 ・伝染性膿痂疹(とびひ)、
 ・菌状息肉症

①まず前提ですが、『アトピー』は、基本的に皮膚に現れる症状です。痒くなったら肌は荒れ、痒くなければ治っています。なので、見てわかる症状とも言えます。

②本研究で使われているAIは特に深層学習(ディープラーニング)と呼ばれる技術を採用し、多層構造のニューラルネットワークを用いて分析・推論することを指しているようです。画像を見て様々なデータと比較することで分析することが得意です。

③本研究の目的は、アトピー自体への対処や発見というよりは、感染症や疾患の早期発見に着目した研究のようです(ここはかなり重要です)。

感じたこと(プレスリリースしか読んでいませんが・・)

まず、アトピーは見てわかる症状であるため、画像解析の技術が進んでいるAI(深層学習)と相性が良い、と言えるかもしれません。

ただし、本研究の目的である③は、

  a)どこから生まれたものか?

  b)この機能は嬉しいか?

が疑問です。

a)どこから生まれたものか?

アトピーの奥にある感染症や疾患はわかったほうが良いのは間違いないです。ただ、医者が見ればある程度は分かることではないでしょうか。その理由は、前述したアトピーは皮膚に現れ、感染症や疾患も皮膚に現れるものだからです。

また、社会的や今までの医療では見つけづらかった問題点があったのでしょうか。わたしは、関連する症状よりも、純粋にアトピーの悪化の原因を知りたいとは思います。ここについてはまだ情報が集まっておらず難しいのでしょう・・。

b)この機能は嬉しいか?

また、おそらくこのシステムは(何かしらの)アプリの裏で動くことか、もしくは個人利用が想定されているようですが、個人での推測は一番危険かなと感じます。医者の補助ツールとして働けば良いですが、一般の患者が判断するには誤りを招く方が怖いです。

また、早期発見した場合の利用者の次の行動が謎です。そもそも、判定が下る時点はあまりアトピーの調子が良くないのではないでしょうか。そうなれば、基本的には皮膚科医へ診察に行くのではないかと感じます。システムの判定結果を医師に伝達し、診察をより詳細に促せる側面は少しありつつも、目視確認でも分かる内容の可能性は高いと感じます。

わたし自身、アトピーが悪化した→合併している感染症や疾患が疑われる、という流れを体験したことがないです。ただし、アトピー患者で同時に併発している人の話も聞くので、この研究はその人たちに効用をもたらすかもしれません。

さいごに

本研究は、今後続く研究の駆け出しかなと感じました。ただし、アトピー×AI(深層学習)は相性が良いのは間違いないので、これから期待する内容でした。ただ、本研究ではまだ目的が不明瞭で、発展途上であると感じました。

個人的には、アトピーは人によって原因が掴めない、(語源通り)不思議な症状であると認識しています。AI(深層学習)が発展し、アトピーの原因を突き止めれるようになれば嬉しいなと感じます。

その場合、画像の分析対象は肌でなく、行動習慣に関するデータや生活環境とすることで新しい事実がわかり幅が広がるなと感じました。

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